総合判定の詳細は、各音声入力の判定の基になった特徴値をエビデンスとして掲載します。
音声分析や音響学に興味のある方向けに作成しています。

総合判定表


総合判定詳細

この図は、iPhone利用で横向きで表示させたものです。

カラムグループ


文カラム


各音声入力の判定結果を順に、S1, S2..と縦に並べています。音声ドリルは、5行分なのでS5までですが、AIドリルは、音声入力のn回であれば、Snまでです。

各Si(i:0~n)には、下線がありますが、ここをクリックすると各判定の音声スコアーが表示され、そこから、グラフやAIレポートが再確認できます。

滑舌カラム


レート = ZCR*0.6 + 最大勾配*0.1+vsa*0.3

ZCR(ゼロ交差率)

音声データは、平均0の上下最大1の波形です。滑舌の指標である破裂音や、歯擦音は2KHz以上の高い周波数で観測できますが、これは波形データが0地点を単位時間に何回交差するかに比例します。この回数計測で、滑舌の良否が推定できます。

最大勾配(maxSlope)

音階変化を一階微分で計測したもの。滑舌の「キレ」の正体である破裂音(k, t, p)の衝撃は、わずか5ms〜10ms程度でピークに達します。これは音圧の短時間の上昇として計測できます。

VSA(母音空間面積)

母音「あ・い・う・え・お」をどれだけ正確に作り分けているかを示します。
滑舌に関しては、 ZCRが高くてもVSAが極端に狭い場合、「子音は鋭いが、口が動かずモゴモゴしている」と判断できます。

抑揚カラム


レート = f0偏差*0.05 + 明瞭度*0.45 + 領域勾配*045 + 強度勾配*0.05

f0偏差(f0 std)

基本周波数(f0)の標準偏差は、声の高さの振れ幅を示します。
イントネーションが一本調子(モノトーン)にならず、言葉の抑揚がどれだけついているかを測ります。

明瞭度(Clarity)

声の輪郭がどれだけハッキリしているかを示します。
イントネーションが豊かであっても、声が掠れていては旋律として聞き手に届きません。声の「芯」の強さを評価します。

領土勾配(Spectral Slope)

声の明るさ・倍音の豊かさの変化を捉えます。
イントネーションの変化に伴って、声の音色(音の明るさ)がどれだけ動的に変化しているかを示します。

強度勾配(Intensity Slope)

声の大きさの抑揚です。急激に大きくなったり、逆に小さくなると勾配が大きくなります。
音の「高さ」だけでなく、音の「強弱」によってアクセントをつけているかを評価します。

活力カラム


レート = (1-強度勾配)*0.8 + 発声率*0.2

1-強度勾配

強度が保たれている指標です。勾配が小さい方が大きな値になります。
高齢層に見られる「息が続かない」「語尾が消え入る」という現象は、肺活量や呼気圧の低下を直接的に反映します。若々しく活力のある声は、最後まで一定のエネルギーを保ち、語尾までハッキリと発声されます。

発声率

発生率 = 1-沈黙率
沈黙率は、発話全体の中に占める「無音(ポーズ)」の割合です。
活力がある人は、次から次へとテンポよく言葉が出てきます。逆に、認知的な衰えや喉の機能低下があると、次の言葉を出すまでに「溜め」や「迷い」が生じ、沈黙率が上がります。

声の艶


レート =  HNR*0.7 + (1-JITTER)*0.3

HNR

響きの豊かさを示す指標です。
息漏れのない、芯のある響きや、倍音成分のクリアさを示します。

1-JITTER

JITTERは、声の細かな震えを示す指標です。この値が小さいほど、滑らかさを示します。
声帯の振動が安定しており、濁りや震えがないことで艶のある声になります。

印象度


音声データの印象度を、AIがディープラーニングした結果から、4つのランクに推定します。
  • 低い... 聞き取りにくかったり、分かりにくい
  • 普通... 通常の音声
  • 高い... 明解で、説得力がある
  • 優良... 非常に良い、プロレベル
学習の結果から、評価用の音声に対し、これら4ランクの確率をAIが提示し、その合計を印象度(0.0~5.0)にしています。

五つ星


滑舌・抑揚・活力・声の艶の各レートは、0.0~1.0に標準化しているので、0.0~5.0の五つ星のレート用に5倍して、平均をとります。
レート合計 = 滑舌レート+抑揚レート+活力レート+声の艶レート
レート平均 = レート合計*5/4
印象度と、レート平均で0.5づつ重みづけし、求めています。
5つ星 = 印象度*0.5 + レート平均*0.5
滑舌・抑揚・活力・声の艶の算出は、音声解析などで実績のあるPythonモジュールで得た特徴量(VSA, HNA,JITTERなど)から、AIが提案したレート算出をベースにしています。

 一方、印象度は機械学習で得たもので、より実際の音声評価に近いと判断しました。

 

声年齢


音声データと実年齢の関係をディープラーニングした結果から、声年齢を推定します。推定幅は、10歳刻みのグループですが、表では以下の層に纏めて示しています。
  • 10代
  • 青年(20代、30代)
  • 中年(40代、50代)
  • 老年(60代以上)
声年齢は、これら10歳刻みの確率と各層の中間値から積算して求めています。


平均

表の最終行は、全ての行の平均値です。ただし、レートのみ5倍の値にして、音声スコアーで表示されているレーダーチャートの値に合わせています。

音声入力は、入力の長さや内容、音声環境などで分析結果が異なります。複数行の入力を試みることで、偏りの少ない結果が得られます。